言葉辞典出張版版

ネットに散らばっている言葉を集めている。それだけだ。

健診でカリウムが基準値オーバーしたので、朝食のバナナを2日に1度にする。
このところ、桃が多い。
久世光彦の男と女のもの狂おしい、滅びの美学の短編集『桃』を思い出す。死のある風景だった。

 花火のことを書くと、どうもウェットになっていけない。
金魚花火』など、金魚が生来、苦手もあって、好きになれない。
大塚愛さんのファンの方、ご免してくれ〜〜〜。 
ボクの誕生日に、玉名で花火大会があった。
川が流れ、橋があって、花火が上がる。
遠い日、船取線船橋からタクシーで帰ると、旧手賀大橋にさしかかる手前で、打ち上げ花火を見た。

 後になって、DVDでバリー・レヴィンソンの『わが心のボルチモア』の冒頭の感謝祭の花火を見た時、手賀沼花火大会をなぜか思い出した。
ヒッチ師匠の『泥棒成金』では、暗がりにシルエットで浮かぶグレース・ケリーに、官能的な花火が炸裂する。
不肖の弟子っぽいブライアン・デ・パルマの『ミッドナイトクロス』では、逃げるナンシーアレンに追手が迫る場面で花火が上がった。

 そういえば、『結婚できない男』でも、花火刺しカクテルを、嫌味か...とか言いながら、阿部寛が飲んでいた。
あれは、1度でいいから、飲んでみたい。
事務所の屋上で、一人で神宮外苑の花火大会を見るのは、さみしいからいらない。

 恋は、遠い日の花火ではないとすれば、たまには、浴衣で花火大会に向かう女性の姿を眺めながら、遠くなった日々を思い、冷えたビールでも飲んでみますか。
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