2018-05-01から1日間の記事一覧
そして自分もまた変わっていく。完璧なオリジナルがどこかにあって、 定期的に元通りに復元していこうとするのではなく、時のうつろいとともに自分もうつろい、 そこで生じるゆがみやほころびを味わい愛でていく。
ロケットに乗って宇宙へと進出した人類だって地球にそう促されていたからで、 宇宙から振り返ったガガーリンが「地球は青かった」とつぶやいた瞬間に、地球の幼年期は終わりを迎えたのだともいえる。
アーサー・C・クラークが『地球幼年期の終わり』で描いてみせたように、 事実として「幼年期」というものはある日突然に終わってしまうものだけれど、 少なくともその予感は与えられている。ただその雲をつかむような予感の裏付けがないだけなのだ。